編集後記


 5月の連休明けには求人広告が増える傾向があり,特に大企業でその傾向が強いようです。これは4月に入社した新入社員が新人研修後すぐに退職するケースが多いためで,退職の理由としては時期的にもメンタル面の問題が頭に浮かぶところですが,実際は“自分が出来るような仕事ではないから”が大多数とのこと。“出来ないことはやらない”“興味のないことはやらない”という考え方なのでしょうか?“やらなければ出来ない”というポジティブな考え方でないとあらゆる面で前に進めないと思うのですが・・どうでしょうね。
 今月の「誌上ギャラリー」は相良先生よりお寄せいただきました“のかいどう”です。新緑と赤い花のコントラストが鮮やかで,初夏の爽やかさが感じられる一枚ですね。
 「論説と話題」は4月19日に行われた第13回臨時代議員会の報告です。同会にて次期執行部役員の改選・承認が決議されました。新会長及び執行部役員の先生方,今後の医師会の舵取りをよろしくお願いします。
 「医療トピックス」は桐野先生から,MRI検査時に注意すべき経皮吸収型貼付薬についてご紹介いただきました。意外に見落としがちなところであり,大変参考になりました。
 「学術」では橘 正剛先生から“甲状腺疾患と女性−若年女性と更年期女性それぞれの管理−”と題して,3月9日に行われた内科医会でご講演いただいた内容を掲載させていただきました。各疾患の診断・治療に関する内容から,女性の年代に応じた管理方針の違いなどを詳細にご教示いただき,大変参考になりました。有難うございました。
 「随筆・その他」では古庄先生から【世界の医師・偉人・著名人No.1】と題して旧西ドイツとリトアニアの珍しい切手をご紹介いただきました。小田原先生からは“シリーズ医療事故調査制度とその周辺(15)”と題して,「医療事故の定義」が確定するまでの検討会でのやりとりの模様を実際の議事録を交えて,詳細に解説していただきました。渋谷先生からは医師会臨床検査センターにTRAb(第3世代)検査が新規に追加されたことにちなんで,同検査の意義について解説していただきました。リレー随筆は前田先生からご寄稿いただいた“平成が終わると聞いて考えたこと”。筆者の先生,文面から平成生まれと察しますが,昭和の芸能・音楽に実に造詣が深いですね。内容は“青春記”といった感じですが,文章が軽妙に綴られていて楽しく読ませていただきました。有難うございました。
 「鹿市医郷壇」今月号の題吟は「カルテ」でした。馴染み深いお題だけに,思わずニヤリとしてしまう作品ばかりでした。ご投稿有難うございました。
 右手首のケガで昨シーズンを棒に振り,ランキングを36位まで落としていたプロテニスの錦織 圭選手がモンテカルロマスターズの決勝に進み,“クレイコート最強”世界ランク一位のナダルには敗れたもののランキング3位・4位を撃破しての準優勝,見事な完全復活を遂げました。最近少し低迷気味だったなでしこジャパンもアジアカップ2連覇を達成し面目躍如といったところでしょうか。一方,6月にワールドカップを控えた男子サッカー日本代表はここに来て代表監督交代という異常事態。後任の西野氏は技術委員長として代表選手団に関わってきた方ですので,コミュニケーション面では問題ないのでしょうが,何にせよ時間がありません。何とかチームとしてしっかりまとまった状態で大会に臨んでほしいところです。

                             (編集委員 寺口 博幸



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