[設立70周年記念特集]

鹿児島市医師会設立70周年によせて


前鹿児島市医師会事務局長
馬原 文雄
 新制鹿児島市医師会設立70周年おめでとうございます。
 鹿児島市医師会は,戦後の混乱期に新制医師会として設立され,今日まで一貫して地域医療を守り,市民・県民の生命と健康を守るため取り組みを進めてこられ,めでたく70周年を迎えられたことに対し,会長さんはじめ役員の先生方,会員の先生方,職員・関係者の皆様方に心よりお喜びを申し上げます。
 鹿児島市医師会の70年という輝かしい歴史のなかで,私もほんの短い期間ではありましたが事務局に籍を置かせていただきました。そのことが,結果として私にも歴史の一端を担わせていただいたことになったのかと思うと,いまさらながら感慨深いものがあります。
 私は平成18年4月から事務局長を仰せつかり,林 茂文会長,市来健生会長,鹿島友義会長にそれぞれ仕えさせていただきましたが,大変厳しい情勢のなか,先生方には暖かいご支援ご協力をいただきまして改めて感謝申し上げる次第です。
 時は医療制度改革のまっただ中にあり,地域医療崩壊の危機に直面しておりました。また市医師会におきましても,看護専門学校の閉校に関することや臨床検査センターおよび医師会病院の経営に関すること,夜間急病センターの出向医の確保に関すること,そして新公益法人制度への移行など多くの困難な課題がありました。
 このような多くの課題のなかで,医療制度改革問題につきましては日本医師会との連携した取り組みがあり,また独自の課題につきましては,市医師会の役員・会員の先生方および職員の皆さんの真剣で時には血のにじむような取り組みがあり今日に至っていることと思いますが,改めて振り返りますと,そこには会員の先生方の団結力と地域医療を守るという強い信念が,敢然として引き継がれていることを感じさせられるのです。その力が,70周年という輝かしい歴史の積み重ねに繋がったのではないでしょうか。
牡丹「連鶴」

 いま我が国は,かつて経験したことのない人口減少社会,超高齢社会が現実のものとなってきており,社会福祉をめぐる環境も大変厳しくなってきております。医療に関しても例外ではないことと思いますが,厳しい医療環境が想定されるだけに,鹿児島市医師会が,70年の歴史と伝統のもとでこれまで以上に地域医療を守り,市民・県民の生命と健康を守るため中核的役割を果たしていただきますことを,せん越ながらご期待申し上げる次第です。
 鹿児島市医師会の更なるご発展を心からお祈り申し上げます。



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