編集後記


 平成28年の幕開けは暖かく,初日の出も多くのところから拝めることができ明るい気持ちになりました。しかし,経済は連日の株価下落が続き,心配です。
 誌上ギャラリーは有馬義孝先生による「冬牡丹,仙巌園」です。「わらがこい」をかぶってかわいい牡丹たちです。有馬先生ありがとうございました。
 論説と話題は鹿児島市で開催された第52回九州首市医師会連絡協議会と大阪府における救急医療先進地視察についてご報告いただきました。九州各県庁所在市,下関市の先生方が地域医療構想について討論されたことや,「日本医師会の医療政策」や京都大学井口教授の「九州の火山活動」の特別講演についてご報告いただきました。視察は吹田市消防本部,大阪府済生会千里病院 救命救急センター,大阪市中央急病診療所です。また,平成27年に様々な表彰を受けられた先生方のご経歴や祝賀会のご報告をいただきました。遅ればせながらおめでとうございます。
 くすり一口メモは最近流行し始めたインフルエンザの治療薬についてです。是非再確認にご一読ください。
 学術は盛りだくさんです。まず,鹿児島市外科医会秋季例会症例検討会での興味ある症例を今給黎総合病院,鹿児島医療センター,鹿児島生協病院より3例ご寄稿いただきました。次に鹿児島市内科医会例会での講演会内容です。ステロイドを含む免疫抑制療法により惹起されるB型肝炎再活性化から劇症化して死亡した例では訴訟になった例もあり,「免疫抑制療法・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン」をもとに保険診療・公費助成のことも盛り込みながら実地診療マニュアルをアルゴリズムも提示しながら詳しくご寄稿いただきました。緊急提言いただいたように,科を問わずご一読いただき,知識として入れておくことは大切だと思います。鹿児島赤十字病院より「腰部脊柱管狭窄症として治療されていた胸髄症の1例」をご寄稿いただきました。保存療法が期待できる腰部脊柱管狭窄症と手術適応になることが多い胸髄症の鑑別診断,適切な治療を提示されました。
 随筆・その他では古庄先生の切手が語る医学で【医師(イタリア・ポーランド・エリトリア)】をご提示いただきました。いつもありがとうございます。小田原先生より「医療事故判断基準の『予期しなかった死亡』要件を考察する」をご寄稿いただきました。管理者も当該医療者・医療チームも予期しなかったものと考えるべきなのでしょう。リレー随筆は松下先生にご寄稿いただきました。運命的なスイスへの留学,鹿児島医療センターへの就職など楽しく読ませていただきました。
 特集として平成27年第2号〜平成28年第1号の誌上ギャラリー作品集を載せていただきました。鹿児島ドクターズフォトクラブ会員の先生方誠にありがとうございます。
 各支部会・忘年会のご報告をいただきました。皆さま楽しそうです。
 各種部会だよりでは,女性医師支援センター事業九州ブロック会議や刀圭会秋季例会の様子をご寄稿いただきました。また,勤務医会研修会や平成27年12月に設立した在宅医会設立総会・記念講演会などのご報告もいただきました。
 各種報告では第32回市民健康まつりや第21回日本保育保健学会のご報告をいただきました。医療のみでない催しや学会での有意義な活動がうかがえました。また日本学校保健学会第62回学術大会のご報告などもいただいております。
 会員の皆様からの鹿市医郷壇や各コーナーへのご寄稿もお待ちしております。
 1月に大雪になりましたが,通常2月は節分や各学校の入試や卒業式の行事があり,その頃は雪も降ったりと寒さがよりしみる季節です。インフルエンザや感染性胃腸炎が増加し,体調も崩しやすい季節です。春に向けて少しずつ身体をいたわりつつ,頑張りましょう。

                                 (編集委員 中村佐知子


                                              

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