新春のお慶びを申し上げます。
平成24年6月に前会長 立川倶子(現顧問)より本会の会長を引き継ぎました,叶内(かのうち)と申します。今後も鹿児島県栄養士会が管理栄養士・栄養士として提供可能な能力を発揮する職能集団として活動できるように,鹿児島市医師会の皆様をはじめ,関係各方面からご協力をいただけますよう,お願い申し上げます。
平成12年に始まった「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」総括が平成23年10月に発表されました。予防医学の重要性がますます高まっている中,健康日本21(第2次)にて今後10年間の目標が発表されました。栄養学がかかわる分野も多く,管理栄養士の能力が問われる今後10年間であろうと考えています。また,有床診療所への管理栄養士の配置が示されました。鹿児島県栄養士会は,求められる人員数を確保するため,離職中の管理栄養士の掘り起こし,さらに最新の情報を持って業務に取り組めるよう,フォローアップ研修会をこれまでに5回実施してきております。このような活動は今後も続け,管理栄養士として期待される能力を十分に持った人材育成に努めたいと考えております。
東日本大震災を経験した現在,防災への意識,災害発生時の対応が重要視されています。災害時においても欠かせない食の提供に対応するため,日本栄養士会は日本栄養士会災害支援チーム(Japan Dietetic Association-Disaster Assistance Team:JDA-DAT)を構築中です。栄養士による災害支援チームは日本で初めて構築されるチームであり,世界に例がありません。
 |
東日本大震災におけるJDA-DATの活動
在宅訪問・避難所での栄養指導・把握
(低栄養・褥創・経管栄養等)
|
平成23年度と平成24年度のリーダー研修会に170人の管理栄養士が全国から参加しており,鹿児島県からも4人が参加しています。今後も鹿児島県内で研修会を開催し,災害時に対応可能な人材育成を進める予定です。病院,老健施設,診療所などに勤務する管理栄養士・栄養士の連携構築による施設間協力は,災害時における社会的弱者の食事を守るために必要です。また地域住民への炊き出しなどでの食の援助は,食品衛生・食のバランス・治療食への対応が必要であり,管理栄養士・栄養士の能力が活かされると思われます。災害時にこれらを実施するための体制づくりには,各施設長ならびに市や県のご理解・ご協力が必須でありますが,対応可能な環境づくりが必要であると考えています。
平成25年4月に鹿児島県栄養士会は公益社団法人として3年目がスタートします。公益性の高い会として活動して参りますので,本年もご指導・ご支援いただけますよう,お願い申し上げます。

|