最近の話題は消費税増税の承認の行方でしょうか。民主党内の騒動がまだ解決せず,どうなるのでしょうか。たぶんみなさんのお手元にこれが届く頃には結果が出ていると思います。
誌上ギャラリーは最近よく見かける桜島の噴煙。「あ〜また灰が降る〜。どっち方向かな」という声が聞こえてきそうな写真です。これから夏に向けてさらに多くなっていくのでしょうか。
論説と話題では紫外線対策とその対策について紹介していただきました。(1)紫外線の強い時間帯を避ける,(2)日陰を利用する,(3)帽子をかぶる,(4)袖や襟のついた衣服で覆う,(5)サンクリーン剤を上手に使うということです。SPF15,30,50では思うほど紫外線の防御能に差がないこと,2時間置きに重ね塗りすることの重要性など大変参考になりました。
くすり一口メモでは過活動性膀胱治療薬をあげていただきました。種類も多くなり,患者さんの状況に応じて処方する必要性を感じます。
学術において,東京大学医学部附属病院検査部講師の下澤達雄先生の講演「高血圧治療 Step by step」では日常診療でよく遭遇する高血圧について,家庭血圧の有用活用で降圧目標達成値がよくなる利点や,食塩摂取量の減少の進まない日本人において食塩感受性の新たな知見,降圧剤の使用方法について掲載されております。臨床に役立てたいと思います。また,「頭部MRIで経時的変化を観察し得た低血糖脳症の一例」ではMRIにて予後判定が注目されるものの,神経学的後遺症との関連は多様であり,今後さらなる集積が必要とされました。
随筆・その他では「エイズに関する切手シリーズ」で赤いリボンが印象的です。内山裕先生の日本尊厳死協会ながさきで講演された「主役・脇役・いのち」では,親しい友の死から,いのちを感じ,患者が主役の医療,キュアでないケアの大切さ,いのちの循環と先生の思いが伝わって参りました。「変な患者さん」は色々な方がいらっしゃるのだと思い読ませていただきました。数年先まで予定が入っていると言われる現在100歳を超えられた日野原重明先生。数年前とのことですが,日野原先生の「いのちの授業」を拝聴できた田上小学校の4年生はなんて幸せなんでしょう。みんな立派に生きていることと思います。さて,「サザン・エコー」団員の先生方お疲れ様でした。解散は残念ですが,合唱団としては難しくとも,それぞれの先生方の歌をまた聞けるのを楽しみにしております。リレー随筆「バーで飲む」,来年の年初め「巳(み)」のカクテルは何なのでしょうか。難しそうですね。
鹿児島市医師会親善ゴルフ大会の優勝の先生方おめでとうございます。新緑の5月素敵な1日だったと思います。長崎での救急医療先進地視察では,4施設視察されました。長崎では5年前よりドクターヘリも導入されており,予後改善率に貢献されているとのことです。会長雑感では「医療防衛―なぜ医師会は闘うのか」をご紹介いただきました。ユニークな切り口で,私自身も医師会について理解していない部分もあり,読んでみたいと思います。
6月に8年ぶりの台風,大雨,桜島の噴火。「自然の脅威」といいますが,無事に梅雨が過ぎて,暑い夏でないことを祈ります。しかし,節電を言われる今年の夏はみんなで一ヵ所に集まり,オリンピックの応援で盛り上がる熱い夏になればいいですね。
(編集委員 中村佐知子)

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