=== 600号記念特集 ===
600号に寄せて
分 掌 600分 の 48 |
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第12代医報編集担当理事
(西区・伊敷支部 宇根クリニック) 宇根 文穗
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平成18年4月から平成22年3月まで編集委員長を務めさせていただきましたので,その間のことを思い出すままに記録として残すつもりで綴ります。
まず,誌面を小幅改変して,読みやすくなるように小見出しを付けたり,言い回しを変えたりしました。「日誌より」を「医師会日誌」,「会長の動き」を「会長動静」としました。また,幸い本誌の紙質はそのままでもカラーに向いているので,印刷会社と交渉し,カラーが多用できるようにしました。
長い歴史のある,「鹿市医郷壇」は,選者の三條風雲児先生が平成18年11月にご逝去され第45巻12号,第46巻1号は休載となりました。後任の選者には,そのお弟子さんの永徳天真先生が引き継いでくださり,第46巻1号にご挨拶を掲載,3号からは早速会員の皆様から投句をいただき無事に再開することができました。
「花のシリーズ」単行本は,水枝谷 渉先生が,平成18年3号に至るまで10年間50回に亘る連載をされた,色彩鮮やかな自筆の絵や写真に花の名前の由来,医学的効用なども添えられた人気シリーズでした。お許しをいただき単行本化して会員にお配りしました(平成19年3月発行)。
また,この発行を機に,単行本とする基準,別刷りについて,用語の統一,他誌への転載許可などに関する編集委員会内規を定めました。
平成19年1号からは,会員のお手元にお届けする月名と号数を揃えました。鹿児島市医報には,例えば,「5月号」という呼び方はなくて,「5号」と呼びます。その「5号」がこれまでは6月にお手元に届いておりました。「今月号のあの記事」という5月のある日の会話の中で,「今月号」が5月に届いた4号のことなのか,あるいは5号のことを5月の今月号のつもりで言っているのかの曖昧さを避けるためです。ややこしいことをもう少し言わせていただきますが,例えば,4月10日に締め切った原稿を執筆者と調整して4月20日発行分として4月末に試し刷りを作成,5月1日の編集委員会にかけます。その後,本印刷が完成して5月上旬頃に5号として会員のお手元に届くようにしたわけです。記事の内容は3月11日から4月10日までの分です。
「誌上ギャラリー」は,1年を通して力作をご提供いただいた先生へせめてもの恩返しとして,1年分を見開き2頁にまとめた「誌上ギャラリー作品集」を年1回特集として2号に掲載するようにいたしました。
表紙に関しては,もう少しカラフルに,新しい息吹を感じさせるものに変更しようとの意見がありました。平成19年初頭からいくつか試し刷りなどしてみましたが,どうしても既存の他誌の表紙に似ること,また,変わらないことも良いことではないか,との思いもあり,そのままになっています。
「鹿市医都都逸」は,第45巻4号(平成18年4月)から始まり18回に亘り掲載してまいりました。しかし,次第に投稿も途切れがちで第46巻9,10号は休載となりました。11号では,再度投稿の呼びかけを行いましたが思いかなわず,やむなく12号でしばらくの間の休載ご案内となりました。会員の馴染みの薄さもあったのかもしれませんが,編集委員会の力不足でした。選者をお引き受け下さった先生,ご投句下さった会員にお詫びいたします。新編集部での再開を楽しみにしています。
第46巻12号は,「新制鹿児島市医師会創立60周年記念特集号」を組みました。平成19年10月10日に城山観光ホテルで開催された記念祝賀会の模様を伝え,祝辞やご寄稿を掲載しました。また,編集委員会では,60年の節目に,歴代会長,編集委員長などによる,「鹿児島市医師会を語る」対談を開き,その内容を掲載する企画をしていましたが,想定外の潮流の前に立ち消えとなりました。実行すべきであったと後悔していますが,先輩方が能弁であられるうちに新企画での実現を期待しています。
インターネットホームページとの連携も医報のひとつの役割として重要な時代になりました。医報編集委員長はホームページ編集会議(平成20年4月に医療情報システム会議と改組)の委員長を兼ねています。平成19年にはホームページを大幅に刷新しました。医報には量的に掲載できない講演スライドの画像を載せたり,医報では講演のサマリーが掲載されますが,実際の講演を動画で配信するようにもしました。
第47巻7号から,リレー随筆を再開しました。かなり以前にも趣味をテーマにした同様の企画がありましたが,今回はテーマを限定せず,とにかく好きなことを書いてバトンを渡していただくこととしました。順調に続いていて会員親睦の一助になっていることは嬉しいことです。
大過なく毎月発行することがその使命でもある医報が,50年600号の節目を迎えられたのはまことに嬉しいことです。編集委員はじめ,事務方のご尽力,会員の医報に寄せる愛情の賜物です。今後も継続発展することを祈ります。

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