新しい年を迎えられ,皆様におかれましては益々ご健勝のことと拝察致します。
日頃より,鹿児島県理学療法士協会の活動にご指導・ご鞭撻頂きまして衷心より感謝申し上げます。
昨年は,東日本大震災をはじめとした日本各地での様々な災害が起こり,大変な1年でした。今年は少しでも笑顔の多い年でありますよう祈念致しております。
さて,私ども鹿児島県理学療法士協会は,平成22年4月に公益社団法人として認定され,先生方や他医療職団体等の多大なご協力を賜りながら活動致しております。
年頭に当たり,今までの事業活動を簡単に振り返り,また,今年企画しておりますいくつかの県・全国規模の活動計画をお話させて頂きます。
公益社団法人 鹿児島県理学療法士協会活動の目的は,「会員の職業倫理の高揚を図るとともに,理学療法の学術及び技能の向上を推進し,県民の医療及び保健の充実並びに福祉の向上に寄与すること」です。この目的達成のために,下記にお示しする様々な事業を展開して参りました。
1.医療・保健及び福祉の発展に寄与する事業
11の団体における講演会等への後援,22の公的委員会への委員派遣,鹿児島市受託事業である転倒骨折予防教室をはじめとする17の講演会への講師派遣,主催事業として介護技術伝達講習会・療育講座等々の開催(数字は平成22年度)。
2.職業倫理高揚並びに学術及び技術の向上に関する事業
県内6つのブロックにおける研修会・症例検討会,協会学術部による年5回の全体研修会,会員相互の発表となる鹿児島県理学療法士学会,各専門領域に特化した(脳血管障害・運動器・呼吸・生活・他)研修会,九州地区を対象にした実技講習会などの開催。また,鹿児島県作業療法士会・鹿児島県言語聴覚士会と協同で,これから重要となるであろう「訪問リハビリ」の実務者研修,そして,平成23年度より,研修を受けた者が業務として可能となった吸引についての「吸引研修会」の企画・運営を実施。
3.教育機関に協力し理学療法士の資質の向上に関する事業
免許取得3年目までを中心とした,新人教育プログラム研修開催。
4.理学療法に関する会誌その他の刊行物の発行及び調査研究に関する事業
年4回の機関誌発行,会員の就業実態調査,業務内容調査及びスポーツサポート事業に関する調査の実施。
5.関連団体との連携及び協力に関する事業
介護・看護職員向け技術研修会の開催,市民健康まつりへの参加,鹿児島県介護実習普及センターとの共催事業として介護教室への講師派遣。
6.理学療法士の社会的地位の向上及び相互福祉に関する事業
鹿児島県作業療法士会・鹿児島県言語聴覚士会と合同で高校生対象の進路相談会開催,協会ホームページのリニューアル。
等々の事業を,公益性の観点を含め,会員と皆様方のご協力のもと実施致しております。
今年(平成24年)ですが,まず県単位では,前述しました「会員の学術・技術の向上」事業で鹿児島県理学療法士学会が,第25回という節目の年を迎えます。日程としては2月26日を予定しておりますが,新人理学療法士の登竜門の位置付けであった県学会も会員数増加に伴い,その質と規模は飛躍的に成長しています。この四半世紀の歴史を持つ学会を,次の世代へ引き継ぐ記念学会と位置付け,現在準備を進めております。
そして全国規模での活動として,今年10月に第47回日本理学療法士協会学術研修大会が鹿児島で開催されます。約2年前から準備委員を中心に準備をはじめ,開催まで10ヵ月を切った現在,講師陣もほぼ内定し着々と準備が進められています。
「より認知される理学療法を求めて 〜評価と治療を究める〜」をテーマとした研修大会ですが,企画内容として従来のコマ単位での講義・講演ではなく,同一会場で2日間通しの「疾患別セミナー」を配置し,理学療法診療ガイドラインを先取りした帯状セミナーを最大の特徴としました。これらの疾患別セミナーは,脳血管疾患・運動器疾患・内部障害の大きく3つに分けて行う予定であり,1日目の朝から2日目の終了まで帯状で切れ目のない,大会テーマに沿った評価と治療を究める研修大会となるよう企画しています。その他,トピックスセミナーや,基本を再認識すべく教育講演の開催,また,若手会員はもちろん現場復帰に向けてブランクへの不安を抱える会員へのリカレント教育をもカバーした企画です。本県会員はもちろん,全国より約2,000人規模で集まる研修大会を考えておりますので,先生方のお近くにいる理学療法士の参加を奨励して頂けると大変幸甚です。文章の最後に,ロゴマーク等を記載させて頂きます(図1)。
以上,甚だ簡単ではございますが,公益社団法人 鹿児島県理学療法士協会の事業と,今年の活動の一部を紹介させて頂きました。これからも,当協会の活動にご指導・ご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
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図 1 第47回日本理学療法士協会学術研修大会ロゴマーク等
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