=== 随筆・その他 ===

星 に 願 い を


南区・谷山支部
(東開内科クリニック) 植松 俊昭

上記掲載「星と宇宙のふしぎ109」20ページより抜粋

 ディズニーのアニメ映画『ピノキオ』の主題歌は「星に願いを」でした。桜島の灰が邪魔しない日は,夏の夜空がとてもきれいで,天の川がくっきり見えます。それに流れ星も幾条か。
 流れ星を見つけたら,消えないうちに3回,願い事を言うと叶うと聞いたことがあると思います。
 そう言えば遠い日,西郷輝彦のデビュー曲「君だけを」のEPレコードのB面(懐かしい!)の「ひとりぼっち」という好きな歌の歌詞に,「流れるあの星消えぬ間にそっと願いをかけようか」ってのがありましたっけ。どうでもいいことだけど。
 これはもともと,ヨーロッパの旧い言い伝えで,流れ星は,神さまが地上を見下ろすときに開けた窓から漏れた,天の国の光だと思われていたのだそうです。すなわち,流れ星が見えた時は,神さまが地上を見下ろしている時だから,神さまに願い事が届くと考えられたとのこと。しかし,ふつう流れ星が輝いている時間は約1秒くらい。流れ星を見つけて,その間に願い事を言うのは至難の業。そこで,昔の人は3回願い事を言うために,短い言葉を作ったのだそうな。例えば,幸せになりたい人は「拔け星,拔け星,拔け星」(岡山),美人になりたい人は「色白,髪黒,髪長」(福岡)など。しかし時たま大きな流れ星が飛んで,数秒間輝いて見えることがあるそうです。
 その時は絶好のチャンス。3回唱えたら願い事が叶うかもしれません。
 以上のことは,子ども向けの本『星と宇宙のふしぎ109〜プラネタリウム解説員が答える天文のなぜ〜』(監修/村山定男,著/永田美絵,写真/八板康磨 偕成社1,800円+税)に拠りました。時節感当,大人が読んでもとっても面白く,ためになるいい本です。ご一読をおすすめします。また本書は総ルビつき。小さいお子さんも喜ばれると思います。





このサイトの文章、画像などを許可なく保存、転載する事を禁止します。
(C)Kagoshima City Medical Association 2011