九重連山の一つに平治岳という山があります。登山とミヤマキリシマの好きな人であれば，「九重連山で花の一番綺麗な山は？」と問われるとこの山を挙げると思います。ミヤマキリシマの群生を求めて仙酔峡，霧島の中岳など登りましたが，山全体がピンクに染まるのはこの山だけだろうと思います。2007年6月9日，鹿児島を土曜の午後出立して長者原にて一泊し，朝早く坊ヶつるを経て大船山をめがけて登りました。いったん北大船に登り平治岳を目指しました。この日は天気も良く平治岳の山肌はピンク一色でした。至る所に撮影のポイントはあったのですが，本写真の場所が一番だろうと選びました。後で知ったのですが，この場所は定番の場所だそうです。帰りは佐賀の山坂達者なグループの後をついて梯子やロープのある急な登山路を下山したのですが，これが大間違いでした。彼らは月に4-5回このような山に登っておられるとのこと。彼らに必死について行ったのですが，向こうはベテラン，こちらは初心者同様到底ついて行けるものではありません。下山して痛い足を引き摺りながら夕暮れの大船林道を歩いていたところ，先のベテラン登山家からの連絡で我々のことを心配して探しておられた方の車に拾って戴き，地獄で仏とはこのことでした。このようにして13時間に及ぶ登山は終わったのでした。

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