緑陰随筆特集

鹿児島県臨床検査技師会会長就任ご挨拶

鹿児島県臨床検査技師会 会長
               有村 義輝

 鹿児島市医師会の先生方におかれましては,ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 さて,私は,このたび,鹿児島県臨床検査技師会会長という大役を引き受けることとなりました鹿児島市医師会病院診療支援部検体検査室の有村と申します。就任にあたり,鹿児島市医師会の先生方へ一言ご挨拶を申し上げます。
 医療がますます高度化,専門分化している現在,臨床検査は,院内検査あるいは臨床検査センターで実施されているのが実情であり,さらに,臨床検査業務には広大な幅と深さがあり,医療技術の進歩に伴い業務内容も年々変化していくため,常に新しい知識・技術に対応し,そして,今日の情報システム社会にも遅れないようなシステム構築が必要です。このような社会の中で鹿児島県臨床検査技師会は,技師会の機能を十分に発揮するために,鹿臨技のビジョンである「医療現場に貢献する臨床検査技師育成を目指し,地域保健事業への協力を行なう」を継承し,技師会員各位の意見に公平公正かつ真摯に耳を傾け,微力ながら全力にて各事業に取り組み,県民の健康の保持及び増進に寄与し,臨床検査技師会の向上に貢献していく所存です。
 会長として,いろいろな局面に多々遭遇すると思いますが,何事にも感謝の心と思いやりの気持ちで対応し,医師会の先生方や技師会員各位の協力のもと,困難な事業も積極的かつ前向きな体制で乗り越えられると確信しております。
 基本的には,「挨拶・創造力・協力・感謝の心・反省の心・努力の精神」の柱をもって,医師会の医療チームとの連携を重視し,チーム医療の活性化を図り,チーム医療の皆様に的確かつ柔軟に対応できるような臨床検査体制づくりに努めたいと思います。
 具体的には,
1)組織としての方向性…法人改革への取り組みとして,公益法人,一般法人かの選択
2)臨床検査データ標準化事業として,どこの医療施設で検査しても同様な結果が報告できるような検査体制の支援活動
3)検査値を総合的に読み取り,判断し,臨床医に最適な説明・対応ができる検査技師育成の支援活動
4)医療業界の経営が厳しい状況の今,検査室の責任は重いものと考え,先端技術の導入や研究開発を行い,臨床医への支援体制を強化し,チーム医療の一員として検査技師の存在をアピールするための支援活動
5)病院検査室機能を充実させるために,「迅速性・正確性・効率化・省力化」を目指す検査体制の支援活動
 以上の方針をもとに,社会情勢・医療情勢の動向を読み取りながら,鹿児島市医師会の先生方の診療支援チームの一員として,私たち臨床検査技師は何をすべきかを考えながら事業を進め,その中で人材育成と検査の質の向上に貢献する所存でありますので,今後の鹿児島県臨床検査技師会の発展のために,ご指導,ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。




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