編集後記

 一点の曇りもない富士が新春の1ページを飾りました。馬場先生にはこれから一年よろしくお願いします。そして、尊田先生ありがとうございました。作品集として昨年の力作をまとめてご紹介させて頂きました。読者一同から感謝の意を表明いたします。
 さて、通常の医報は、前月の11日から当月の10日までの医師会活動が報告されるのですが、1号は新年号ですので2号で前年11月11日から今年の1月10日までの報告がなされます。2か月分ですので少し厚くなりますが、ぜひお目通しください。
 今年も、会員の受賞者が13人ございました。各分野における永年のご功績に感銘を受けました。おめでとうございます。
 年始会も賑々しく行われました。私ごとですが、年男として紹介されました。「あとふた周りすれば乾杯の音頭が回っ来っど。そん時はじゃんけんで決むっが」と同期生で語りはしたものの24年後の自信の程は?
 教授就任のごあいさつを桑木教授、田川教授から頂きました。鹿児島大学も独立行政法人となって以来、次第に組織の構成も鹿大自身の意思で変わりつつあります。それでも肩書き、講座名はシンプルにしていただきたいものです。
 一口メモ(くすり、検査)は、病院薬剤師、センター検査技師の力作です。バックナンバーはそれぞれの施設のホームページで見ることができますので日常診療にお役立てください。
 「学術」ではまず内科医会例会の講演、「ピロリ除菌の総まとめ」です。専門外の私にはカルチャーショックでもあります。確かにITPがピロリ除菌で治癒した自験例は驚きでした。これは、ガイドラインがあるそうです。
 医師会病院での小児肺炎での抗菌薬の変遷が検討されています。セフェム系からペニシリン系への移行が見られ、ガイドラインに沿った変化のようです。ガイドラインはEBMで、治療の標準化にはよろしいのでしょうが、ある意味自己防衛的でもあります。金科玉条に掲げるのに戸惑いを感じるのは私だけでしょうか。ガイドライン推奨薬でないFMOXの使用がどう判断されるのか興味を抱かせて頂く内容でした。
 「随筆・その他」も楽しみです。バンフでのゴルフは私の夢のひとつです。高校野球もあの名勝負をどこの病院の医局で見ていたかを重ねると、わが青春の思い出につながります。
 「各種部会だより」では刀圭会・婦人部会合同秋季例会を中野幹事が紹介されています。市医師会員が老若男女、全科横断的に懇談をするめったにない機会ですので多くの皆様のご参加をお勧めします。
 女性医師部会、全国学校保健・学校医大会、全国勤務医部会、その他報告も有用な情報が盛りだくさんです。
 四医師会病院連絡懇談会・検査センター運営協議会の報告もなされています。今、どこの医師会でもその共同利用施設は困難な時代にあります。鹿児島市もしかりです。センターにとって、今年はより積極的なアクションを起こさなければいけない年です。ご報告をご覧になってセンター、病院のあるべき姿についてお考えいただき、今後の執行部からのご提案にご注目ください。
 岩下先生、盛満先生がご逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。
 「会の動き」では久しぶりに医療施設が紹介されました。地域の医療連携に有用な情報です。ほかの施設からのご寄稿もお待ちしています。
 寒さが続きます。ご自愛ください。

                                        (編集委員長 宇根 文穗



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