鹿 市 医 都 都 逸(16)

今月も花筏独舟氏の作品を三句お届け致します。
お 題:「七夕の故事あるいは文月など…」
花筏独舟
肩を寄せ合い 湯槽(ゆぶね)に浸(つ)かりや
遠く深山のホトトギス
何を祈ろか 七夕(たなばた)さまに
せめてひと夜のめおと舟
笹に願いの短冊下げて
夜空見上げる孫の顔
猪鹿倉 武
<私も一句〉
小千谷縮(おぢやちぢみ)に 博多の帯を
といちゃいやよと 貝の口
「今夜は仲間と天文館へ出かけるぞ。」 "なんだか危険な感じ"(奥様)
博多帯を「貝の口」結びにして、送り出す奥様の胸のうちを唄ってみました。
9月号の季題への御投稿をお待ちしております。
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鹿 市 医 都 都 逸 募 集
◎9 号
お 題 「赤とんぼ、秋桜、秋の空、秋海棠など…」
*秋に関係のある事柄を詠み込んでください。
締 切 平成19年8月6日(月)
◎10 号
お 題 「無題」
*題は何でも結構です。
締 切 平成19年9月5日(水)
◇選 者 猪鹿倉 武
◇左記、選定基準をもとに選定していただき、入選作品を掲載
いたしますのでご理解の上どしどしご応募ください。
◇選定基準
1、唄が三味線の糸にのる作品になっているか。
2、唄に人情の機微が唄いこまれているか。
3、粋な心情、心意気を表現しているか。
◇応募先 〒892-0846
鹿児島市加治屋町三番十号
鹿児島市医師会『鹿児島市医報』編集係
TEL 099-226-3737
FAX 099-225-6099
E-mail : y-ishigaki@city.kagoshima.med.or.jp
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都 都 逸 募 集
『鹿児島市医報』では、都都逸を募集いたします。
都都逸は江戸後期に流行した「七・七・七・五」の二六音字で唄われる定型詩です。恋情を唄ったものが一般的ですが、社会風刺的な都都逸も数多く生まれています。
俳句や短歌のように季語などの難しい制限がなく、日常の出来事を題材に、粋に面白く、ときに皮肉を込めて、自由に詠える都都逸は、その親しみ易さから時代を越えて多くの愛好者がいます。
初めての方でも左記の「都都逸講座」を読めばバッチリです。皆さん、都都逸に挑戦してみませんか?
ユーモアと機知、風刺に富んだたくさんの作品をお待ちしております。
都都逸講座
都都逸は「七・七・七・五」の二六音字の定型詩ですが、ひとつルールがあります。
それは、「七・七・七・五」の七音のかたまりを更に「三・四」「四・三」「三・四」「五」のリズム(語呂がよくなる)で詠むというものです。
最初の七を「上七」、二番目を「中七」、三番目を「下七」、最後の五を「座五」といい、上七と下七には字余りが認められていますが、その形は四四形に限られます。
また、字余りではありませんが、中七は「四・三」形の他に「二・五」形が認められています。
例えば、『散切り頭を 叩いてみれば 文明開化の 音がする』という歌では、「ざんぎりあたまを」を上七、「たたいてみれば」を中七、「ぶんめいかいかの」を下七、「おとがする」を座五といいます。
どどいつ(都都逸)とは庶民の心の悩み、悲しみ、ネオン界の男女の喜怒哀楽を、また、世の中の不満などを三味線で唄にのせ、小粋に口遊ずさんだものです。

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