新しい年も1ヵ月が過ぎてしまいました。年を重ねるほどに時間の経過が早くなるように思います。「誌上ギャラリー」は今月より天辰健二先生にお願いしました。今号は薩摩川内市の藤川天満宮の臥竜梅の写真です。地中から天に昇らんとする竜から梅の花がまるで天にむけて燃え上がる炎のように満開となっているとてもおめでたい縁起のいい写真です。川内市のホームページによると菅原道真は太宰府に左遷された後、ここに隠退、没し祀られたと記されています。受験生にとってはとてもありがたい写真です。遠いところまで、出かけていただいての撮影ありがとうございます。先号までの有馬義孝先生の1年間の写真もまとめて再掲してあります。ありがとうございました。
沖野秀一郎先生には「刀圭会」についてその言葉の由来、歴史などご紹介いただきました。明治29年頃から発足していたということですから、鹿児島の医療の歴史をあらためて感じた次第です。
「鹿児島市医師会病院のIT整備」について尾辻、猪鹿倉先生よりご紹介いただいております。IT整備には個人情報のセキュリティー管理とともに情報の共有化という相反する問題があります。会員、医師会病院の先生方のご協力による素晴らしいシステム作りを期待します。
藤田保健衛生大学 加藤庸子教授には13ページにわたって「女性医師よ眠ることなかれ」の講演をいただきました。産婦人科の私は手術の時、気がつくと手術室の中には男性が自分一人だけということがあります。婦人科ですからもちろん患者は女性、麻酔の医師も女性医師、助手も女性医師、直接、間接介助の看護師も女性。これから、いや、今、女性医師のいろんな問題を男性も考えなければならない時と思います。
「学術」では鹿児島市内科医会講演における「消化器不定愁訴」についての川崎医科大学 楠 裕明先生の講演を掲載していただきました。新しい疾患の概念を勉強しました。中央病院からはMultidetector-row CTの画像を提供していただきました。画像診断の発達は日進月歩です。きれいな画像の提供ありがとうございます。
「随筆」には朝倉哲彦先生の脳外科医ハーヴェークッシングの物語。朝倉先生のたゆまない文章書きのエネルギーを与えていただきました。古庄先生には珍しい切手を提供いただきました。コンピューターチップの特許出願も切手になっていたのですね。植村昭子先生には長年本会誌の郷句でお世話になりました三條風雲児先生についてご紹介いただきました。三條風雲児先生には医師会報に長年ご協力いただきました。誌上にてお悔やみ申し上げます。また鮫島潤先生には韓国肛門医金先生の著書を紹介していただきました。長年、肛門科専門医として活躍されている鮫島先生ならではのご投稿ありがとうございます。朝隈真一郎先生には「紅葉」の写真ありがとうございます。鮫島康宏先生には「老兵は消え去るのみか」の題で投稿いただいていますが、「いや!まだまだ」というお気持ちが伝わってきます。
各支部会だよりは忘年会の報告です。にぎやかに忘年の宴を過ごされたようです。理事会、委員会報告、いつもの事ながら医師会の理事、委員の先生方には毎日の診療に加えての医師会のお仕事ご苦労様です。そのほかの紙面でも医師会事務局の方々のご苦労に感謝いたします。
さて、天辰先生にいただいた写真のように梅も満開となる季節です。もうしばらくは寒さをこらえながら穏やかで暖かい春の訪れを待つ事にいたしましょう。
(編集委員 大西 義孝)

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