編集後記
今年の夏は梅雨が長く気温があがらず、いつの間にか秋に入りつつあるようです。全国的にはビールの出荷量も例年より少なかったとか。秋といえば運動会。以前は東京オリンピックの開催された10月10日前後が多かったようです。最近は入試の影響もあり、9月の早い時期に移り、暑さも厳しい時に運動会の練習を行うため熱中症もどきをおこし来院する小児も多く驚いています。秋といえば中秋の名月、おだんご、すもう大会、そして黄金の稲穂、コスモスなどなど。
有馬先生の「誌上ギャラリー」は生駒高原いっぱいに広がる秋の象徴、コスモスです。
「挨拶」は鹿児島大学大学院医歯学総合研究科皮膚疾患学教授に就任された金蔵先生の教授就任のご挨拶です。大学の変貌とこれからの抱負をいただきました。
「医療トピックス」では薬剤熱について服部先生に解説していただきました。抗癌剤、インターフェロン、抗生物質が多いそうです。
「学術」は鹿児島医療センターの吉永先生より小児期のメタボリックシンドロームのお話を、天陽会中央病院の斉藤先生より右冠動脈の#3の急性下壁梗塞再開通症例の経験をいただきました。
「随筆・その他」では朝倉先生の脳外科の父ハーヴェー・クッシングがいよいよ佳境に入ってきました。クッシングはボルチモアへ、ジョンス・ホプキンス病院での研修が始まります。当時のウイリアム・オスラーの回診、インターンやレジデント方式の修練など現在の米国医学修練の基礎が創られた時代が生き生きと描かれています。
松下先生のトルコの「カッパドキア地方の中皮腫発生」では、まだベルリンに壁のあった時代、東側で見たペルガモン博物館の元々の遺跡の話、訪れることができなかった憧れのトルコの世界遺産、カッパドキアの話など私事の思い出と重なり興味がつきませんでした。
「切手が語る医学」は古庄先生のエイズ撲滅、世界エイズデーの2回目です。
「鹿市医郷壇」の題は「蟹」です。北海道の漁船がロシアの警備艇に銃撃され死亡者がでるという痛ましい事件がありました。美味しい蟹も危険と隣り合わせの漁業にたずさわる人々のことを思うと複雑な気持ちになりました。
「区・支部だより」では、谷山支部より夏のレクリエーションが紹介されました。北区よりは懇親会、東区よりは東区医療三師会が報告されました。今後厳しくなる医療情勢に対し医師、歯科医師、薬剤師の連携がより重要になると思われます。
季節は本格的な実りの秋へと向かい、また虫の音や灯火に親しむころとなります。会員の皆様には秋の夜長に、ひとつ「思うこと」や「私の趣味」などのご投稿を宜しくお願い申しあげます。
(編集委員 南 武嗣)

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