編集後記
六月、待ちに待ったドイツワールドカップが開幕しました。連日連夜熱戦が繰り広げられ世界レベルのスーパープレイを見ることができますが、その分睡眠不足気味の毎日です。残念ながらジーコジャパンは今回実力を発揮できず予選落ちとなりましたが、この経験を是非四年後に活かしてほしいものです。
街中は本格的な梅雨空で紫陽花が生き生きと輝いて咲いています。子供たちは黄色い傘やカラフルなレインコートを身にまとい、まるで雨模様を楽しんでいるかのようです。一方、沖縄では集中豪雨による土砂崩れや、マンション倒壊の危険が報道され、改めて自然の猛威を感じるところです。
また、桜島は昭和火口からの噴火が活発になり、梅雨によって有村川で土石流が起こりまわりの民家への被害が心配されています。桜島の火山エネルギーを有効に活用できるいい方法はないものでしょうか。
医療に関する政治の世界では医療制度改革関連法の成立により、高齢者の自己負担引き上げ、療養病床の再編、平均在院日数の短縮など医療費適正化計画に着手することとなりました。高齢化社会での医療費抑制を目指すようですが、本当に支援が必要な方々を置き去りにしないように注意して見守りたいところです。また、生活習慣病の予防をねらい「メタボリックシンドローム」の判定基準も示されました。「学術」でもメタボリックシンドロームと高血圧との位置づけが示されていますが、皆さんの腹囲はいかがですか?
有馬先生の「誌上ギャラリー」綾の照葉樹林は、目にも鮮やかな緑とつり橋が絶妙のアングルで写されております。写真に誘われてドライブにでも行きたい気持ちになります。
「論説と話題」では永田社長より『メディポリス指宿』の現状を紹介いただきました。予防医療、先端医療、こころのケア、創薬研究を柱に事業展開するとのこと、人類の健康増進に貢献されることを期待いたします。
「医療トピックス」では野間口先生より悪性症候群の副作用のある薬剤をまとめていただきました。参考にして気をつけて使用したいと思います。
「随筆・その他」では四本先生方が二百回もの免疫の抄読会を継続されておられ、その経緯歴史について記されています。まさに継続は力なりです。そのなかでアトピー性皮膚炎の治療について、ステロイド外用剤の使用方法の難しさと、現代文明が環境・生体を破壊する、そのひとつの現象がアトピー性皮膚炎ではないだろうかと記されておられます。
「切手が語る医学」では古庄先生よりギニア・ビサウのフレミング記念シートの切手が紹介されています。ペニシリンでチャーチル英首相の肺炎を治したのですね。
「区・支部だより、各種部会だより」では谷山・中洲・甲北支部よりご挨拶とご報告をいただきました。また、鹿児島市内科医会総会及び講演会、同勤務医会総会・研修会、同婦人部会総会のご報告をいただきました。
「附属施設だより」では学生のレクリエーション、クラスマッチ、宿泊研修の内容が記されています。よく遊びよく学び、大いに羽ばたいてほしいものです。
また、いつも「鹿市医郷壇、都都逸」へのご投稿ありがとうございます。今後も皆様からのご応募お待ちしております。
梅雨が明ければいよいよ夏、食中毒などに気をつけて体調を崩さずこの時期を乗り切ってください。最後に私事ですが、本年四月より医報の編集委員を拝命いたしました。会員の皆様に愛される医報作りを目指したいと思いますので、ご指導のほどよろしくお願い致します。
(編集委員 上ノ町 仁)

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