鹿 市 医 都 都 逸(3)


    



都 都 逸
  お題:「梅雨入り」


 錦江支部 城山狐狸庵

今年の田植えは人手が足りぬ 梅雨入りしたけどどうしよう

梅雨入りしてから客足絶えて ママは今夜も独り酒

梅雨入りしたのに晴天続き 雨乞いしている蛙(かわず)たち


 鑑  史朗

子どもの願い テルテル坊主 祈り届かず 梅雨の入り

庭の紫陽花 カタツムリ乗せ 梅雨入り つとに 色映えて



折り込み都都逸
  お 題:「つゆいり」


 錦江支部 城山狐狸庵

辛い別れで 憂鬱になった 医者が言うには 悋気だと

つべこべ言われりゃ 夢見が悪い 今のお前にゃ 困りもの

辛い修行も 夢見て耐えて 今じゃ立派な 料理人


 上町支部 吉野なでしこ

続(つづ)けてみると 言(ゆ)うは易(やす)くも 胃袋(いぶくろ)さんが 離反(りはん)する


 鑑  史朗

連れて行かれて 行方も知れず 未だ帰さぬ 理不尽さ

ついて行きます 夢でも一緒 言ってたはずが 離婚沙汰


 變(へん) 竹(ちく) 林(りん)

つきせぬ思ひ 夢みたあの日 いなせなあなたの リーゼント

艶(つや)な色香が ゆきずりほのか 粋(いき)な姐(ネェ)さん 凜(りん)として

月日はめぐり ユーミンソング 今もこころに リフレイン



鹿 市 医 都 都 逸 募 集

◎7号募集要項
 お 題 ・都都逸     「七夕」
       ・折り込み都都逸 「たなばた」
      た□□□□□□
      な□□□□□□
      ば□□□□□□
      た□□□□
    締切日 平成18年7月5日

◎8号募集要項
 お 題 ・都都逸     「朝顔」
     ・折り込み都都逸 「あさがお」
      あ□□□□□□
      さ□□□□□□
      が□□□□□□
      お□□□□
 締切日 平成18年8月7日

送付先 〒八九二−〇八四六
    鹿児島市加治屋町三番十号
    鹿児島市医師会『鹿児島市医報』編集係
TEL 〇九九−二二六−三七三七
FAX 〇九九−二二五−六〇九九
E-mail:kasiisoumu-e@po.minc.ne.jp




都 都 逸 募 集

 『鹿児島市医報』では、都都逸を募集いたします。
 都都逸は江戸後期に流行した「七・七・七・五」の二六音字で詠まれる定型詩です。恋情を詠ったものが一般的ですが、社会風刺的な都都逸も数多く生まれています。
 俳句や短歌のように季語などの難しい制限がなく、日常の出来事を題材に、粋に面白く、ときに皮肉を込めて、自由に詠える都都逸は、その親しみ易さから時代を越えて多くの愛好者がいます。
 初めての方でも下記の「都都逸講座」を読めばバッチリです。皆さん、都都逸に挑戦してみませんか?
 ユーモアと機知、風刺に富んだたくさんの作品をお待ちしております。

都都逸講座
 都都逸は「七・七・七・五」の二六音字の定型詩ですが、ひとつルールがあります。
 それは、「七・七・七・五」の七音のかたまりを更に「三・四」「四・三」「三・四」「五」のリズム(語呂がよくなる)で詠むというものです。
 最初の七を「上七」、二番目を「中七」、三番目を「下七」、最後の五を「座五」といい、上七と下七には字余りが認められていますが、その形は四四形に限られます。
 また、字余りではありませんが、中七は「四・三」形の他に「二・五」形が認められています。
例えば、『散切り頭を 叩いてみれば 文明開化の 音がする』という歌では、「ざんぎりあたまを」を上七、「たたいてみれば」を中七、「ぶんめいかいかの」を下七、「おとがする」を座五といいます。

折り込み都都逸
 在原業平の詠んだ和歌に「か・き・つ・ば・た」を詠み込んだ、『からごろも きつつ慣れにし つましあれば はるばる来ぬる たびをしぞ思う』というものがあります。
 折り込み都都逸も同じように、与えられた四文字の題(今回は「ちゃつみ」)を一文字ずつ七・七・七・五の頭に持ってきて詠みます。
 頭のことばが決められていますので、初めての方でも作りやすいと思います。




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