救急医療


鹿児島の救急について

 毎年、9月9日は、9・9にかけて、救急の日と定められており、この日を含めた一週間を救急週間と定め、医師会では一般市民の方を対象に救急市民講座を開催しております。この講座は日常におけるこどものケガ・やけど・誤飲等の初期対処法等を専門医による講演会及び、鹿児島救急救命士会員による心肺蘇生実技指導を行ない、心肺蘇生を実際に体験していただき市民の方に身につけていただく研修です。
 また、消防局・日赤などと共同で、集団災害救護訓練、桜島火山爆発総合防災訓練を毎年行っております。
 この訓練は、多数の負傷者が発生する事態を想定、対処することを訓練するものです。患者さんの救護に関係する訓練としては
1)現場での応急処置や、トリアージという患者さんの重症度を見極める訓練
2)救急車による患者さんの搬送や、搬送先での医療機関での応急処置の訓練
3)電話、FAXによる伝達訓練
4)各医療機関での、収容可能ベッド数の伝達訓練
などです。

 このような訓練が生かされ、トッピー事故のような集団災害に於いても、医師会のネットワークを使って連絡が行われ、たとえ夜間においても適切な搬送先の確保が可能となっているのです。
また、2007年度には、鹿児島県の救急医療情報システムが立ち上げられ、より効率的な救急体制が 構築されます。これは、県内の救急病院や、基幹病院、災害拠点病院、各地の消防本部をインターネットで結び、各病院の空床や、診療や手術が可能な疾患を表示できるシステムです。日常の救急搬送はもちろん、最初に述べたトッピー事故のような集団災害の際にも有効に働くことが期待されるシステムです。
 市民の方々、県民の方々の利便性も考えてあり、各医師会の当番医情報や、医療機関の場所もインターネット上の地図で確認可能で、ほかにも防災情報なども含めて順次、閲覧可能になる予定です。
 われわれ医師会、および、会員の施設も積極的にこのシステムに協力、参加し、市民の皆様にさらに良質な救急医療を構築していきますので、市民の皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。



夜間診療のご案内

 鹿児島市夜間急病センターのご紹介
鹿児島市夜間急病センター
所在地  鹿児島市鴨池二丁目22−18
電話番号 099−214−3350
鹿児島市作成のホームページはこちらをクリックしてください

  鹿児島市医師会は、病気で苦しんでいる患者さんや御家族の不安を少しでも和らげたいと考え、昭和54年に医師会立で急病センターを設立しました。当初は休日のみの診療でしたが、市民の皆様の声にこたえ次第に診療時間を増やし、平成4年からは年中無休の診療体制をとっています。
 平成18年4月1日から鹿児島市の委託事業として「鹿児島市夜間急病センター」に名称を変更、新しく鴨池ダイエーそばに移転して診療しております。
 夜間急病センターでは主に医師会の会員の医師が診療にあたっており、診療科目は内科,小児科,外科で、オンコール(電話待機)が産婦人科,眼科,耳鼻咽喉科となっております。
 診療に当たるのは、それぞれの医療機関で1日の診療を終えた後、夜間急病センターに来て急病の患者さんのために働く、主に医師会の会員の医師が交代で診療に当たっており、通常の診療時間内にかかられる診療所とは若干異なるところがあります。

1) 夜間、休日、急に具合の悪くなった患者さんに、翌朝までの応急処置をするのが、夜間急病センターの役目です。従ってお薬は原則として1日分の投与となります。
2) 翌日も治療を続ける必要がある患者さんには、診療情報提供書をお渡しします。
 翌日それを持って必ず各医療機関に受診してください。
3) 夜間急病センターで対応しきれない場合には、専門的治療が可能な病院に紹介いたします。

 このように、お薬が長期間渡せないなど、ご不便をおかけするところもあります。
 急がない病気の場合は出来るだけ、通常の診療時間帯に、患者さんの状態を良く知っている、かかりつけ主治医を受診し治療をお受けになることをお勧めします。



洋上救急とは

 洋上の船舶上で傷病者が発生し、医師による緊急の治療が必要な場合に、医師等を海上保安庁の巡視船・航空機により現場へ急送するとともに、患者を巡視船に引き取り、医師の治療を行ないつつ、陸上の病院に出来るだけ早く搬送する制度です。現在、鹿児島市では今給黎病院、鹿児島市立病院、鹿児島市医師会病院等が参加しております。

 トッピー事故について
平成18年4月9日午後6時5分ごろ、佐多岬沖を航行中のトッピーが何かと衝突、乗客乗員110人が重軽傷を負うという事故が起こりました。
 夕方六時過ぎの事故でしたが、重症の方は先に巡視艇にうつされ、夜半前までに次々と鹿児島市内の病院へ搬送されてきています。この間、指宿市医師会の先生方は山川港において消防、日赤などと直接救護に当たられ、重症度の診断や、搬送先の指示をおこなっております。
 事故の一報を受けて鹿児島市医師会では、事務局に関係職員がすぐに集合、消防を通じて、負傷者が多数発生しており、鹿児島市にも搬送されることになるかもしれないという報告が入りました。市内の医療機関へ夜間でしたが連絡を取り、受け入れ先の確保につとめています。
災害現場ではまず救命が大事ですので重傷者から先に治療を行うことが鉄則です。このように重症の方はまず先に指宿や、鹿児島市内の病院へ搬送されています。
さらに時間を追うごとに負傷者の数は増加してきます。当初は20人程度ということでしたが、時間を追うごとに負傷者の数は増加し、指宿市の医療機関だけではとても収容しきれない程となりましたので、鹿児島市の病院でも多数の患者さんの受け入れ先の確保が必要となりました。
鹿児島市医師会では、消防と連絡を取り、受け入れ可能と連絡の取れていた医療機関に振り分けて受け入れを実施、バスなどにより搬送されてきた受傷者の方々は多数の患者さんは、スムーズに治療が受けられるように対応しています。鹿児島市内の複数の医療機関で負傷者の方々を受け入れ、新設なったばかりの鹿児島市夜間急病センターでも8人の患者さんの受け入れを行いました。
 指宿港に曳航されたトッピーに乗っておられた方々が鹿児島市に到着されたのは夜の二時過ぎで、病院での治療は翌日の早朝までにわたることとなりました。



鹿児島県救急・災害医療情報システムについて

 鹿児島県では平成19年3月より救急・災害医療情報システムの運用を開始しました。
 救急情報システムは、救急隊と医療機関が急患搬送に必要な情報を迅速に入手し,搬送時間の短縮を図る目的で設置されているインターネットを利用したシステムです。
 医療機関側の対応状況を各医療機関で入力、各地域の病院や救急隊は県内すべての地域の医療機関の情報が閲覧可能で、適切な搬送先の決定が行いやすくなります。将来、ヘリコプターがますます活用され、地域を越えた搬送が盛んに行われるようになると真価を発揮するシステムといえましょう。
 また、災害医療情報システムは、地震や水害、台風、大噴火などの際に立ち上げられるシステムです。災害時、医療機関も同様に被災、病院によっては診療が不可能となることもあります。また、特定の医療機関に負傷者が集中し、重傷者の治療が困難となる事態も考えられます。本システムを活用することにより、緊急治療が必要な方を余力の残っている医療機関に誘導したり、損傷を免れた病院からは人員、医療材料を提供するなど医療機関同士で相互補完しあい、早期復旧を目指すことになります。
 大規模災害時の機能は使わないで済むことが一番です。しかし、いつ、天災が起こるかもしれません。万が一のときにも地域の方々の生命・健康を守るため、本システムが有力な手段として機能するよう期待します。



鹿児島DMATについて

 DMATとは(Disaster Medical Assistance Team) の略称で災害医療派遣チームのことであります。DMATの考え方は先の阪神大震災の際に生じた多くの被災者が初期医療を受けられず命を落としていった教訓から生まれたものであります。従来、医療救護班は避難所の仮設診療所や巡回診療を担当していましたが、救命の観点から見た災害医療としては充分とは言いがたく思われます。急性期にできるだけ早く救出・救助部門と合同し、トレーニングを受けた医療救護班が災害現場に出向くことが、予防できる被災者の死の回避につながると考えます。この観点からこの医療チームを災害派遣医療チーム、即ちDMATという概念でとらえております。
 それ故、DMATの任務は
 (1)被災地域内での医療情報収集と伝達
 (2)被災地域内でのトリアージ、応急治療、搬送
 (3)被災地域内の医療機関、特に災害拠点病院の支援・強化
 (4)広域搬送拠点医療施設(Staging Care Unit)における医療支援
 (5)広域航空搬送におけるヘリコプターや固定翼機への搭乗医療チーム
 (6)災害現場でのメディカルコントロール
などが挙げられます。



小児救急電話相談事業(#8000)について

 小児科の夜間の受診が増えており、緊急の処置が必要な患者さんが速やかに診察を受けられなかったと新聞、テレビでよく報道されています。しかし、お母様方も遠慮しながら夜間、診療所の門を叩いておられると思います。子供さんの夜間の急な熱発は誰でもあわてるものです。熱だけではなく嘔吐、下痢など様々な病気がありますが、急いで病院に受診するべきか、あるいは明朝まで待ち、かかりつけの先生の診察を受けるか、誰しも迷うところです。
 このような時のために、電話による相談が可能となっております。
 鹿児島県では平成19年8月20日より小児救急電話相談事業が開始されました。この事業は全国共通短縮番号(#8000)をプッシュすることにより、鹿児島市内の相談窓口に自動転送され、専任の看護師により、症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院等のアドバイスが受けられるものです。概ね15歳未満の子どもさんを対象としており、毎日、午後7時〜午後11時まで対応しております。
 なお、この電話相談は医師が直接診察する場合とは異なり、あくまでも電話による相談であるため、診断を下すものではないことをあらかじめご了解ください。
 県内のほとんどの固定電話、携帯電話から通話可能で相談料は不要ですが、通話料のご負担はお願いしています。ただし、ダイヤル式電話・光電話・IP電話及び市外局番が「0986」の地域の固定電話からは,「099−254−1186」におかけいただくようになっております。



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